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「無理」 奥田英朗著(文藝春秋)を読んで


49章から構成されていて、1章当たりの原稿用紙枚数は20枚から30枚となっている。
1章から5章までは各章ごとに今の社会でよく現れる人物を登場させている。

相原友則―ゆめみ市役所社会福祉事務所職員
久保史恵―高校3年生、立教か青山に進学希望       
加藤裕也―向田電気保安センター職員、いかがわしいセールスマン
堀部妙子―スーパーの保安員。万引きを捕まえると胸がすーっとする。
山本順一―市議会議員。県議を狙っている。

6章以後は、5人が順番に描かれ、事件が勃発していく。5人の主人公が絡まりあい、新聞を賑わすような(特にスポーツ新聞)現代社会の縮図となる事件を起こす。筆致がユーモラスなので、深刻にならない。

結末は、主人公たちが同一の交通事故でぶつかり合い破滅していく。大事故なのにクスクスと笑ってしまってすみません。立川志の輔の「緑の窓口」の結末を思い出してしまったからでした。軽やかに、現代社会を風刺している楽しい小説でした。


[ 2011/03/24 17:19 ] 小説書評 | TB(1) | CM(-)
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