「スリーパー 浸透工作員 警視庁公安部外事二課 ソトニ」竹内明著

2018/ 04/ 15
                 

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冒頭、バングラデシュの首都、ダッカで日本人俳優が殺され、その生首が日本大使館員の部屋から発見されます。このあたりの出だしは迫力があり、外国で日本大使館員がからむ犯罪の展開に期待が高まります。

日本大使館員はかなりの年齢なのだが二等書記官。リアリティーに疑問符。その書記官が日本へ移送され、国内で逃亡するというトンデモない方向に事件は向かってゆくのです。

日本にスリーパーとして生活している北朝鮮の工作員が、アメリカ軍の対北朝鮮軍事作戦を阻止するために、日本の政界や官界を抱きこみ、物語は進行します。

その間に、北朝鮮のスリーパー間の嫉妬や悩み、ダッカで汚名を着せられ、殺人犯とされた日本大使館員の背後にある薄汚い官僚の世界を、登場人物の行動だけで、心理描写を廃して描写します。

題材は時期にかなったものですが、迫力が欠けてしまったのは行動だけで登場人物の心理を描いたのと、予定調和が過ぎてしまっているからでしょう。乱闘場面、親子の情愛などが上滑りになってしまうのは、細かい場面を書いていないからかも。

だが、タイムリーな小説です。身分を隠して普通の生活を送っているあの人が北朝鮮のスリーパーかもしれないという、不気味さが漂っていますから。


やはり外事課をテーマにした小説「県警外事二課」(柏木伸介著)の読書日記は:
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海外旅行記はHP「海外を旅してみたら、こうだった!」にアップしています。
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