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辺利 未来

辺利 未来


2018年4月16日、午後7時からBSプレミアムで放映された「迷路のような職人の街 荒川区町屋へ」は、細い路地を縫い、ウイスキーボンボンの「ムラマツ」まで紹介していました。

都電「町屋駅前」で下車しました。池袋に向って左側がNHKで紹介された荒川六丁目です。根が完全主義者のチョイ猿ジジイはNHKが紹介した路地を忠実にたどろうと歩き始めたのです。

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炎天下。水を一口飲み、を都電の線路に沿って池袋方面に沿ってあるきます。踏切のわきで、ディープな方向へと曲がってみました。学校の脇を歩き、それらしき方向へとさまよってゆくのですが、NHKで放映されたディ-プな雰囲気は現れない。

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そればかりか、路地を歩いている老人に胡散臭い目つきでじっとみられるのです。
チョイ猿ジジイだって老人度は負けないのですが、若く見せたいので足早に通り過ぎます。

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歩いているのが次第に辛くなってきました。
暑い! 汗が額を伝わって落ち、目はかすみます。だれですか? いつもかすんでいるじゃないかと茶々をいれるのは。そして方向が分からなくなってくるのです。もともと地図を読めないのですが。


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心細い! 念力を発揮して、町屋駅へ戻る方向を探るのです。方向感覚が失われているのでチンプンカンプン。周囲を歩いているのは老人ばかりなので、聞きたくない。死ぬ前に、若い人に尋ねたいと思うのです。

歩きます。どうしてチョイ猿ジジイはこうも過酷な試練を受けなければならないのか。神は若者に試練を与えがちだ。チョイ猿ジジイにも将来があると誤解しているのだろうか。

人生の大ピンチだ。生きるか死ぬかの問題だ。だがチョイ猿はいつも前向きだ。
ピンチの後にはチャンスがあるはず。路地に3億円が落ちているかもしれない。そんな大金は重いだろうな。持ち運ぶ体力が残っていないが。

町屋駅前に戻るまでにそれから30分を要した。
誰にも方向を尋ねず、ペットボトルの水を飲んで飢えをしのいだのだった。
都電を発見すると、すごい達成感を得られて、充実した気持ちになった。NHKが放映した路地をひとつも歩いていないのに……

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