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辺利 未来

辺利 未来


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東京のやくざ組織・東鞘会に所属する兼高昭吾の3人称で全編、450ページが描かれています。

兼高は組織の命を受け、弟分の室岡と沖縄に飛び、現地のやくざのトップ、喜納修三を殺害した。

その夜、弟分と別れ一人になった兼高は嘔吐し、のたうち回る。
その原因は、兼高の正体にあった。警視庁組対部に所属する潜入捜査官としてやくざ組織に潜入。二つの顔を使い分ける難しさと現地のやくざを殺したからだった。

兼高が所属するやくざ組織は、後継者問題でもめている。
沖縄まできて現地のやくざを殺害したのは反対勢力を削ぐためのものだった。兼高はこの仕事が認められ、東鞘会会長、十朱の近くまで上り詰めてゆく。

兼高は警視庁の幹部から指示された十朱殺害を実行するために、なおも組織で昇進してゆく必要に迫られる。兼高の出世を妬むやくざ仲間から身辺を洗われ、身元がばれそうになる……。

すっと線をひいたような明解な構成と描写は主人公に接近した3人称で展開する。物語は理解しやすい。

殺しの残虐さ、拷問の激しさ、組織の中で出世したいというむき出しの欲望など、ヴァイオレンス感たっぷりで、残虐さに思わず本を閉じてしまうほど迫力がある。

また、巨大な裏カジノが外国の宗教団体や大使館内に存在していることで、警察庁は手を出せないでいるうちに、利益は外国に吸い上げられているという描写。それを仕切っているのはやくざ組織だという説明も、なにやらきな臭い。

日本の暗部に踏み込んだ小説だ。

著者のデビュー作(このミステリーがすごい! 受賞作)「果てしなき渇き」読書日記は:
http://hamidashirakuen.blog36.fc2.com/blog-entry-3688.html


海外旅行記は、HP「海外を旅してみたら、こうだった!」にアップしています。
http://ikokuno.web.fc2.com/











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