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辺利 未来

辺利 未来


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人生には岐路に立つことがある。
この小説は45歳になった服飾デザイナーの女性、瀬尾水樹が、会社から服飾業界からの撤退を知らされたあとの出来事を描いている。

会社の服飾業界からの撤退という心が落ち着かないときに、関西にある高校で同級生だった堂林憲吾から恩師が危篤であることを知らされる。それをきっかけに瀬尾水樹は当時の貧しくて大学に行けなかったこと。いじめをうけたこと。同じ団地で仲良しだった森嶋信也との記憶を思いだす。交流がなくなった彼との思い出はいっそう彼女を苦しめるのだが。

水樹は新幹線に乗り、何度か恩師を見舞う。やがて、水城は幼馴染の堂林憲吾や恩師の言葉に、彼女の心を苦しめてきたと思っていた森嶋信也の現在を知るのだった

ラストの10ページでそれまでに堪えてきた涙が堰を切ったように流れ出す。
作者の地の声が行間に溢れ、静かに涙が頬を伝わって落ちる。手練手管で書かれた泣かせる小説ではない。静かに、そして激しく、涙が落ちる。

作者は一日一日を丁寧に生きているに違いない。
心が清められるような小説を書く人なのだから。

日本の小説読書日記(256回アップ)は:
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海外旅行記は、HP「海外を旅してみたら、こうだった!」にアップしています。
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