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辺利 未来

辺利 未来


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著者は日本の国宝や重要文化財などの修理、修復を主な事業としている小西美術工藝社の代表取締役社長。

日本では2015年から2060年にかけて生産年齢人口が3264万人激減する。世界第5位のGDPを誇るイギリスの就業者数を上回る数。日本が現在のGDPを維持するためには、生産性の向上しかない。本書を要約すると、これだけしか言っていない。

しごく真っ当な論だ。
著者は、日本が経済大国になったのは人口が多いからだと主張する。
その人口が減っている。高齢者を1日17時間、死ぬまで働かせても、現在のレベルの社会保障や積みあがった1200兆円の国の借金負担に耐えられなくなる。

対応策は生産性の向上。
これができなければ、病気になっても病院へいけるのは富裕層だけというふうになってしまう。まだ若いあなたは長生きを諦めるしかない。

日本で生産性が低いのは経営者に責任がある。
誰も求めていない「高品質・低価格」商品の製造、不要なあるいは押しつけサービスの提供、女性活用の遅れ、無能な企業経営者たち。

生産性を上げなかったのは、
株主のガバナンスの弱さ、労働組合の弱体化、インフレがなかったこと、超低金利政策、輸入が極めて少ないことなどをあげている。

今後、日本が現在と同様の社会保障を提供するには、企業数の削減、労働者を馬鹿にしている水準の最低賃金を段階的に引上げること、女性の活躍だと。

政府は企業の社長を守るのではなく国民を守るべきだと。

裏千家茶名「宗真」を持つ著者は、最後にこのように記している。
利休が弟子に「茶の湯の真髄はなんですか」と問われたときの問答が、以下のように伝わっている。
「茶は服の良き様に点て、炭は湯の沸くように置き、冬は暖かに、夏は涼しく、花は野の花のように生け、刻限は早目に、降らずとも傘の用意、相客に心せよ」
「師匠様、それくらいは存じています」
「もしそれが十分にできましたら、私はあなたのお弟子になりましょう」

物事の本質はシンプルだ。実行こそが最も難しい。

経産省の若手が書いた「不安な個人、立ちすくむ国家」の読書日記は:
http://hamidashirakuen.blog36.fc2.com/blog-entry-4715.html


海外旅行記は、HP「海外を旅してみたら、こうだった!」にアップしています。
http://ikokuno.web.fc2.com/


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