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辺利 未来

辺利 未来


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刑事ハリー・ホーレものの第6作。
前作の「悪魔の星」やこれまでの「コマドリの賭け」「ネメシス 復讐の女神」「悪魔の星」でオスロ警察が深く関わってきた闇の世界に決着をつけたハリー・ホ-レはクロアチアから来た顔なき殺し屋と対決する。

プロローグは1991年の夏、オスロ近郊の森でノルウェー救世軍のキャンプに参加した14歳の少女が暴行される。

12年後、2003年12月に時は進む。
ハリー・ホーレ、救世軍の大尉のヨーン、クロアチアから来た殺し屋がそれぞれの目的を持って厳寒のオスロを歩く姿から物語りは始まる。

物語はこの3人のストーリーで進行する。
ハリーの癖のある行動に理解のあった上司がベルゲンに異動し、部下の一挙手一投足をコントロールしたがる新らしい上司がやってきた。救世軍のヨーンは出世に絡み兄弟間の確執を抱えている。そして殺し屋の過去を描きながら、クロアチア紛争の余韻が社会を確実に蝕んでいる姿を晒してゆく。

この3つのストーリーを別々に展開しながら、絡み合う種を慎重に、念入りに撒いてゆく。上巻のラスト辺りからそれまで撒いたタネが発芽し、1本になり、一気にうねりが増してくる。ラスト近くではひねりが連続し、読書の楽しさに息つく暇もないほどだ。

また、ハリー・ホーレにアルコール依存症ではあるが反骨精神も持ち主であるという人格を付与し、救世軍の青年には家族間の愛憎を、そしてクロアチアから来た殺し屋には大きな社会問題となっている麻薬禍を象徴とした物語を展開している。

前作「悪魔の星」で中弛み感もあったが、今回の作品は充実の一作だ。

ハリー・ホーレものの読書日記は:
http://hamidashirakuen.blog36.fc2.com/blog-category-164.html


海外旅行記は、HP「海外を旅してみたら、こうだった!」にアップしています。
http://ikokuno.web.fc2.com/








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