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辺利 未来

辺利 未来


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先日、ロンドン、ヒースロー国際空港発の日本航空機に乗務予定だった副操縦士から基準値を超えるアルコール値が検出され、逮捕されました。

イギリスの裁判官からも「そのまま乗務していれば、乗客乗員を危険にさらし、大惨事を引き起こすおそれがあった」と断罪されました。日本航空では
「乗員の飲酒に厳格な対応を行っている」旨の報道発表があり、その中で「再発防止策については①全ての海外空港においても新型アルコール感知器による検査を開始し、②全社員を対象としたアルコールに関する知識の付与・意識向上に向けた研修を開始し、③暫定的に運航乗務員の乗務開始24時間前以降の飲酒を禁止する」とのことです。

この本の第2章「チェックリストと爆撃機」という章を読むと、日本航空が「検査を厳しくし、研修で飲酒の知識を付与し、禁酒させるだけ」では、再発防止は難しいという印象を持ちました。

そこには「カテーテルの感染率」を劇的に減らした例が紹介されています。
チェックリストを作成し、活用することによって「カテーテルの感染率」劇的に減らしていったポイントは、チェックリストの活用の仕方にありました。医師がひとつでも手順を飛ばしたら、カテーテルを止める権限を看護師に与えた。ここがミソです。

多くの病院は【怒鳴る】だけの方法で、手順を遵守させようとしてきたのですが、看護師に権限を与えたほか、また、作成前と作成後の「感染率」を公表し、下がった感染率を関係者に認識させたことも重要なようです。

日本航空が「厳しく対応」=怒鳴るだけによって、乗務予定者の飲酒がなくそうとするのは楽観しすぎですね。

著者はアメリカの著目な医師であり、コラムニストです。
いかに死ぬかを書いた著者の「死すべき定め 死にゆく人に何ができるか」のように人生に満足して死にたいと思いました。読書日記は:
http://hamidashirakuen.blog36.fc2.com/blog-entry-4157.html


第4章で「災害への対処法、美味しい料理の作り方、そして私の仮説」では、著者がジョディー・アダムスという有名料理人とチェックリストについて話しているのが興味深い。

アダムスは言います。
「毎回、レシピに従うことにスタッフが不満を感じることもある。数百回もつくればコーンのミルク煮なんて目をつぶっていてもつくれるさ、と思ってしまうのも無理はない。だが、ミスはそんな時に起こりやすい」

それならば、読者であるワタシが毎日生活している分野でもチェックリストは活用できるのではないか。年齢をくわえれば経験が生きてくると言われますが、何歳になってもチェックリストを作成したほうがミスは少なくなる。

写真の添付を忘れてメールを送ってしまう。そんなことが時々ある人はチェックリストを使うべきだと思います。

この本は、チェックリストの効能を知るきっかけ作りに、また、職場にチェックリストを導入したいが、同僚や上司を説得できないという方にオススメです。ただ、チェックリストの具体的な作り方についてはあまり詳しく載ってません。それでも読むに充分値する本です。

本書は2011年に刊行されたものです。

海外旅行記は、HP「海外を旅してみたら、こうだった!」にアップしています。
http://ikokuno.web.fc2.com/







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